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  伊計島全景 沖縄 ドローン 空撮

お知らせ 2018.11.29

伊計島

面積1.72km、周囲7.49kmの島で、琉球石灰岩に覆われている。沖縄諸島の内、与勝諸島を構成する太平洋の有人島で、金武湾の東側に位置する。2012年4月現在の島内人口は318人。全体としては、長さ約2kmの北東 – 南西へ向いた長方形を成し、最高標高は49mで、島の南西端の独立した丘陵が最高峰となる。そこに伊計グスクが鎮座し、グスク時代において、この丘陵は離れ小島であったと考えられる。その後に砂州が形成され、伊計島と繋がる陸繋島となったとされる。この丘陵を除く大部分は、標高約25mの平坦な地形をなし、北西から南東に向かって勾配が緩やかである。島の東海岸以外は、標高約20mの海食崖で囲まれ、海岸沿いはアダンの木々で取り巻かれている。伊計グスクの石灰岩丘陵にはオオハマボウやクロツグ、リュウキュウツチトリモチが自生している。伊計島と宮城島との間の海峡は「フーキジル水道」と呼ばれ、潮の流れが速い。

伊計島は「伊計」の地区のみで構成され[4]、島の南側に集落を形成している。琉球王国時代の伊計村は当初、勝連間切に属していたが、1676年に西原間切、同年には平田間切、そして1687年からは与那城間切へ移管された。琉球処分で沖縄県が設置された後の1896年(明治29年)に中頭郡、1908年(明治41年)に同郡与那城村の大字「伊計」となる。同村は1994年(平成6年)に町制施行して与那城町に、2005年(平成17年)4月1日に近隣の自治体と合併・改称し、うるま市となる。

歴史
方言で「伊計」は「イチ」といい、伊計島は「イチジマ」、「イチハナリ(伊計離)」とも呼ばれる。東恩納寛惇の『南島風土記』では、「イチ」は「遥かに遠い(場所)」という意味で説明しているが、「生々し(いけいけし)」からの由来ともいわれる。『正保国絵図』には「いけ嶋」、『ペリー提督沖繩訪問記』には「イチェイ島 (Ichey Island )」とある。

先史時代からグスク時代

仲原遺跡入り口。発掘後は遺跡の復元・整備を行い、史跡公園として一般開放されている。
伊計島には貝塚時代からグスク時代の遺跡が多数発見されている。1986年(昭和61年)8月16日に国の史跡に指定された「仲原(なかばる)遺跡」(地図)は、島の中央部からやや西寄りに位置し、南北約50m、東西約100mの範囲に及ぶ。1978年(昭和53年)に、標高約20mの平坦な土地で遺跡が発見され、翌年から本格的な発掘調査が行われた。約2,500年前の貝塚時代中期(弥生時代前期に相当)の集落跡で、石垣で組まれた竪穴式住居跡19軒と、その住居跡を利用した室内墓も検出された。また土器や石斧、サメの歯から作られた装飾品も出土している。遺跡から約300m離れた海岸から湧出する「犬名河(インナガー)」で、生活用水を確保していたと考えられる。

伊計島の最南西部の「伊計グスク」は、琉球石灰岩の塔上部に位置する。『おもろさうし』には「いけのもりくすく」、『海東諸国紀』には「池具足城」と記され、グスクの東側には野面積みにされた石垣が残存している。貝塚時代後期の土器やグスク時代の陶器、当グスクの南側では白磁器の欠片が出土している。その他にも、集落地の海岸近くに存在する「伊計貝塚」(地図)や、島西側に貝塚時代後期の「伊計大泊貝塚」(地図)やグスク時代の遺構も確認されている。

琉球王国・明治以降
ある日、崖下から登ってきた犬が水で濡れているのを不思議に思った島民が、その犬が元来た崖下を探索したところ、水が湧き出ていたという。島を襲った干ばつから農民は救われ、この泉は「犬名河(インナガー)」(地図)と呼ぶようになったという。伊計島に上水道が整備されるまでは当泉が唯一の水源であった。畑地の多い島であったが、島中央部の「大泊泉(ウフドゥマイガー)」と西海岸の「犬名河(インナガー、犬那泉とも)」という井泉周辺に水田があったとされる。伊計島は長期にわたって水不足に悩まされることもあり、1825年に犬名河へ通じる道路が崩落し、隣の宮城島から船で水を調達しなければならなかった。その後の1830年に犬名河への道路を修復、さらに1861年には、ため池や灌漑用水路の整備も行われた。しかし、崖下と地上までの約150段の石段を往復するのは重労働であった。この心情を詠んだ琉歌が以下に残され、水くみの辛い伊計島に嫁ごうかと苦悩している歌である。戦後は沖縄本島から上水道が敷かれるまで、犬名河からポンプで湧水をくみ上げ、アメリカ軍と共用で使用していた。この泉は、1995年(平成7年)6月14日に「うるま市指定文化財」に指定された。

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